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人の目に住み着く寄生虫がいる!?

2019年11月08日
犬を診ている医者

寄生虫は皮膚や胃、腸などに寄生することが多いのですが、人の目に寄生する虫がいることが確認されています。目に寄生するのは、眼虫と言われる寄生虫で、テラジアグローサと呼ばれる種となります。本来は牛の目に感染することが多いのですが、人にも寄生することがあり、寄生してしまった場合は、まつ毛が中に入ったようなゴロゴロとした異物感と涙が出てきて、まぶたが腫れることもあります。

この眼虫は、メマトイという名前のショウジョウバエの仲間を媒介としており、イヌや馬、牛の涙や目やにのタンパク質を餌にしています。馬や牛の場合、目のまわりにハエが飛び回っていることがありますが、これはショウジョウバエを媒介として眼虫が寄生しようとしている姿でもあり、ショウジョウバエを媒介しているだけあって、大変小さく、しかも透明色をしているので、寄生されても気が付くことはありません。長さは1cm程度であり、白く細長く透明です。そして眼虫はメマトイというハエの体でないと生存はできず、しかもハエの消化器と消化管といった、限定された中でのみ幼虫は成長することができます。

ある程度大きくなると、消化器や消化管から抜け出してメマトイと呼ばれるハエの口に移動し、ハエが動物の目にとまって餌である涙や目やにを含ませ始めると幼虫は口吻から出てきて、目に入り込みます。そして成虫に変化をし、幼虫を生むのですが、この時別のメマトイに住み着かないとそのまま幼虫は死滅してしまう特徴があります。これは、眼虫自体、自分の力で眼球の中に入り込むことはできず、まぶたなどの柔らかい部分にのみ住み着くことができるからです。あまり動き回ることはできないため他の人への感染もありません。

眼虫が人間の中に入るのは大変まれであり、目のまわりにハエが近寄っても、寄生するまで追い払わないわけがなく、普通に生活している分にはさほど心配はいりません。ただし、入り込んでしまった場合、抗寄生虫薬を使用することは難しく、抗寄生虫薬を使用した場合、眼虫は駆除することができる場合もありますが、炎症がひどくなってしまうことが多いです。ですので、眼球に異物感があり、さらに虫のようなものをまぶたの裏や眼球の周囲に見られたら眼科を受診し、1匹ずつ取り除く方法を行います。イヌの目にも寄生することがあるので、かゆがる様子を見せたり、まぶたが腫れてきたりしたら動物病院を受診し、フィラリアの予防などを実施するようにします。